こんにちは、札幌のカーショップおむすびです。
中古車を買おうと決めたとき、多くの方が最初に迷うのが「そもそも、どこで買えばいいのか」です。
ディーラー、大手チェーン、ネットの掲載サイト、近所の小さな車屋、個人売買。選択肢が多すぎて、比べ方すら分からない——そんな声をよくいただきます。
今回は、それぞれの買い方の向き不向きを、札幌で中古車を扱っている立場から正直にお話しします。
先にお伝えしておくと、当店がすべての方におすすめできるわけではありません。向いていない方には「向いていません」と書きます。そのほうが、結果的に失敗が減ると思っているからです。
① 中古車を買える場所は、大きく6つあります
まず、選択肢を整理します。
| 買える場所 | ひとことで言うと |
|---|---|
| ディーラーの認定中古車 | いちばん高いが、いちばん手厚い |
| 大手チェーン店 | 在庫が多く、すぐ選べる |
| ネット掲載サイト経由 | 比較しやすいが、店の質はさまざま |
| 地元の小さな販売店 | 買った後も相談しやすい |
| 個人売買・フリマアプリ | 安いが、すべて自己責任 |
| オークション代行 | 在庫から選ばず、条件で探してもらう |
この6つは、優劣ではなく「向き不向き」の違いです。
たとえば「とにかく失敗したくない」方と「予算をできるだけ抑えたい」方では、選ぶべき場所が変わります。同じ人でも、1台目と2台目で答えが変わることもあります。
以下、多くの方が迷う2つの軸——「安さ」と「安心」——から見ていきます。
② 支払総額に「含まれない費用」を確認してください
中古車の価格表示は、2023年10月から「支払総額」に統一されました
自動車公正取引協議会の規約が改正され、2023年10月1日から、中古車の販売価格は「支払総額」で表示することが義務になりました。車両本体価格だけを表示することはできません。
以前は、安い本体価格で集客して、商談で高額な諸費用を上乗せする、ということが一部で起きていました。そのルールが変わっています。
これは業界全体の決まりなので、当店も他店も同じです。総額どうしを並べられるようになったので、以前よりずっと比べやすくなりました。
支払総額に入っているもの
- 車両本体価格(税込)
- 自賠責保険料(未経過分を月割で算出)
- 税金(自動車重量税・自動車税種別割・環境性能割)
- 法定費用(車庫証明・検査登録の印紙代)
- リサイクル料相当額
- 検査登録手続代行費用・車庫証明手続代行費用
⚠️ 支払総額に「入っていない」もの
実際に差が出るのは、ここです。規約上、次の費用は支払総額に含めなくてよいことになっています。
- 納車費用(ご指定の場所までお届けする費用。店頭でお渡しする場合は請求できません)
- 管轄外の登録費用(札幌ナンバー以外で登録する場合)
- 希望ナンバーの申請費用
- 任意保険料
- リサイクル料金(追加が必要な場合)
- 下取り車に関する費用(所有権留保の解除費用・査定料)
➡️ 表示の総額が同じでも、この6つで最終的な支払額は変わります。とくに遠方の方ほど差が出ます。
➡️ 問い合わせるときは、「この総額以外にかかる費用はありますか」と聞いてください。この一言で、比較ができるようになります。
見積書にこの項目があったら、内容を聞いてください
逆に、諸費用に含めてはいけないと定められている項目もあります。
- 納車準備費用(納車前の車内清掃・洗車・ワックスがけなど)
- 納車点検費用・納車整備費用(納車前の点検、オイル交換やバッテリー交換などの軽整備)
- 土日祝納車費用
- 販売手数料・オークション陸送費・広告掲載料
これらは「車両価格に含めるべきもの」と定められていて、別途請求はできません。見積書に載っていたら、何の費用なのかを確認してください。
⚠️ ただし「表示された総額で買えない」という相談は、実際にあります
自動車公正取引協議会は、施行直後の2023年10月〜11月の2か月間で、「表示された支払総額で購入できない」という相談を31件受けたと公表しています。内容はこういうものでした。
- 「保証」や「整備」を購入しないと販売しない(7件)
- 「オプション」を購入しないと販売しない(5件)
- 支払総額に、購入に最低限必要な諸費用が含まれていない(8件)
- 車両価格に含まれるべき「納車準備費用」等を諸費用として請求(5件)
- 車両価格に含まれるべき「利益」を諸費用として請求(3件)
たとえば、こんな相談です。
中古車情報サイトに「支払総額255万円」「保証なし」「整備なし」と表示されていたが、担当者から「保証を購入してもらわなければ販売できない」と説明され、合計296万円になった
表示された支払総額で購入できない場合は「不当な価格表示」にあたり、重大な規約違反として、厳重警告、悪質な場合は違約金と社名公表の対象になると明記されています。
➡️ ルールはありますが、守られていない例も報告されています。だからこそ、「この総額以外にかかる費用はありますか」の一言が効きます。
なお当店は、保証も法定点検も購入の条件にしていません。必要な方が選べるオプションとしてご案内しています。
➡️ ここまでの内容は、自動車公正取引協議会が公開している規約の解説と、同協議会の2023年12月28日付の注意喚起資料に基づいています。
なお当店は、清田区・厚別区・白石区・豊平区・北広島市を無料納車エリアにしています。それ以外の地域は実費、道外の場合は陸送費のお見積りをお出しします。総額に入らない部分こそ、先にお伝えするようにしています。
③ 「安心」で見るのは、この3つだけです

「安心して買えるお店」とは何か。私は3つだと考えています。
1. 保証があるか。何が対象で、いくらか
「保証付き」と書いてあっても、中身はまったく違います。
確認していただきたいのは、この3点です。
- 何が対象か(エンジン・ミッションだけか、電装品まで入るか)
- 期間と走行距離の上限
- 免責金額があるか、修理費の上限があるか
「保証付き」の4文字だけでは、何も分かりません。必ず内容を聞いてください。
なお当店は、保証をオプションとしてお選びいただく形にしています。標準で付けると、その分が総額に乗ってしまうためです。必要な方が、必要なときに付けられるほうがいいと考えました。

2. 整備をしてから渡すか
「現状渡し」と「整備付き」では、買った後のお金が変わります。
- 法定24ヶ月点検をしているか
- 点検整備記録簿を出してもらえるか
- 消耗品(オイル・ブレーキパッド・バッテリーなど)を見てくれるか
車検が2年付いていても、「検査に通した」だけで整備をしていないことがあります。これは違法ではありませんが、買ってすぐ交換費用が出る可能性があります。
➡️ 「整備してから納車していただけますか」と聞いてください。答え方で、その店の姿勢が分かります。
3. 現車を見られるか。見られないなら、何で判断しているのか

これがいちばん大事だと思っています。
実車を見て、乗って、下回りを覗ければ、それに越したことはありません。ただ、現実には見られないことも多いです。遠方の車、ネット専売の車、そして当店のようにオークションから探す場合。
そのとき問われるのは、「見られない代わりに、何を根拠にしているか」です。
当店の場合は、こう判断しています。
- 第三者の検査員がつけた評価点(外装・内装が別々に評価されます)
- 修復歴の有無(骨格部分の修理歴。ここは絶対に妥協しません)
- 傷の位置図(どこに、どの程度の傷があるかが図で記録されています)
- 検査員の手書きコメント(機関系の異音や警告灯など、写真に写らない情報)
- 実測の走行距離(メーター表示と、記録簿の履歴の整合)
そして、届いてから自分の目で確認して、その内容をそのままお伝えします。良いところだけでなく、気になるところも先に書きます。
➡️ 「現車が見られません」と言われたら、「では何を見て判断されていますか」と聞いてみてください。具体的に答えられる店は、ちゃんと見ています。
④ 北海道で買うときだけ、確認事項が増えます
ここは本州の記事には書かれていない部分です。
下回りのサビ
北海道の道路には、冬のあいだ凍結防止剤が撒かれます。主成分は塩です。
これが下回りに付着して、マフラー・ブレーキ配管・サスペンションの取り付け部を少しずつ傷めます。普段まったく目に入らないところです。
下回りの状態は、購入後に手を入れにくい部分です。車両価格の差より、後々の修理費のほうが大きくなることもあります。
寒冷地仕様かどうか
ヒーター付きドアミラー、大容量バッテリー、ウォッシャータンクの容量。あると冬の運転がかなり楽になります。
ただし、「寒冷地仕様」という区分を設けていないメーカー・車種もあります。その場合は、装備が1つずつ付いているかを見ていくしかありません。
冬タイヤが付いているか
中古車の価格に、冬タイヤが含まれているとは限りません。
札幌でスタッドレスなしの車を買うと、そのままでは冬を越せません。サイズや銘柄にもよりますが、数万円から10万円以上の追加になります。
車両価格の差が、冬タイヤの費用で埋まってしまうことは珍しくありません。


⑤ 結局、あなたはどこで買えばいいのか
タイプ別に、正直に書きます。
とにかく失敗したくない・予算に余裕がある方
➡️ ディーラーの認定中古車
価格は高くなりますが、保証・整備・記録の面ではいちばん手厚いです。「多少高くても安心を買いたい」という方には、これが合理的な選択だと思います。
すぐ乗りたい・在庫を見て決めたい方
➡️ 大手チェーン店/ネット掲載店
在庫の多さが最大の強みです。今週中に決めたい、実車を何台も見比べたい、という場合はここになります。
ただし店舗や担当者によって対応の幅が大きいので、②③でお伝えした確認をご自身でしてください。
買った後も相談したい方

➡️ 地元の販売店
在庫は限られますが、「ちょっと見てもらえますか」が言いやすいのが強みです。長く乗るつもりなら、近所に相談先があるのは大きいと思います。
条件が決まっていて、待てる方
➡️ オークション代行
「この車種の、この年式で、この予算」がはっきりしている方に向いています。在庫から妥協して選ぶのではなく、条件に合う車が出てくるのを待つ買い方です。
⚠️ ただし、待てない方には向きません。条件によっては1ヶ月以上かかることもあります。「今週中に乗りたい」という方は、在庫から選べるお店のほうが確実です。
自分で整備できる・リスクを取れる方
➡️ 個人売買・フリマアプリ
いちばん安く買えます。その代わり、保証も整備もなく、名義変更もご自身です。トラブルが起きても間に入る人がいません。
車の知識があって、最悪の場合を自分で処理できる方向けだと思います。
⑥ もうひとつの選択肢:オークション代行という買い方

当店がやっているのが、この形です。あまり知られていないので、少しだけご説明します。
在庫から選ぶのではなく、条件で探します
中古車店の在庫は、その店が仕入れたものです。当然ながら、置いていない車は買えません。
オークション代行は逆で、ご希望の車種・年式・予算・条件をうかがってから、業者専用のオークションで探します。全国の会場に、毎週数万台が出品されています。
費用の仕組み
車両代のほかに、お探し代行料をいただきます。
| 車両価格帯 | お探し代行料 |
|---|---|
| 50万円未満 | 税込33,000円 |
| 50万〜100万円未満 | 税込55,000円 |
| 100万〜300万円未満 | 税込110,000円 |
| 300万円以上 | 20万円〜(応相談) |
落札価格はそのままお伝えします。いくらで落札したかを隠しません。当店がいただくのは代行料だけです。
向かない方
正直に書きます。次のような方には向きません。
- すぐに乗りたい方(条件によっては1ヶ月以上かかります)
- 実車を見てから決めたい方(落札前に現車は見られません)
- 条件が固まっていない方(「何かいい車ない?」だと探しようがありません)
➡️ 逆に、条件がはっきりしていて待てる方には、いちばん安く手に入る買い方です。

⑦ よくあるご質問
展示場のないお店で買っても大丈夫ですか?
いちばん多いご質問です。
当店は展示場を持っていません。その分の家賃を車両価格に乗せずに済んでいるというのが理由です。
在庫している車は実際にご覧いただけますし、試乗もしていただけます。書類や手続きも通常の販売店と変わりません。古物商許可を受けて営業しています。

保証は付きますか?
オプションでお付けできます。
エンジンとミッション(動力伝達機構)という、修理費が高額になりやすい部分をカバーする保証です。費用はお車の年式・走行距離によって変わりますが、おおむね2万円台です。
ただし保証会社の規定により、初度登録から15年以内・走行15万km以内のお車が対象になります。
札幌市外・道外でも買えますか?
可能です。清田区・厚別区・白石区・豊平区・北広島市は無料納車、それ以外は実費をいただいています。道外の場合は陸送費のお見積りをお出しします。
ローンは使えますか?
ご相談ください。お支払い方法についてはLINEでお気軽にお問い合わせください。
⑧ おわりに

中古車をどこで買うか。万人に共通の正解はありません。
大事なのは、この3つを確認することだと思っています。
- 総額に含まれない費用を聞く(納車費用・管轄外の登録費用など)
- 保証と整備の中身を聞く(「保証付き」の4文字で終わらせない)
- 現車が見られないなら、何を根拠にしているかを聞く
この3つを聞いて、きちんと答えてくれる店であれば、どこで買っても大きな失敗はしにくいと思います。逆に、はぐらかされるようなら、いったん引いたほうがいいかもしれません。
当店は展示場を持たない小さな車屋です。在庫は多くありませんが、ご希望の条件をうかがって、オークションからお探しすることができます。
「この買い方でいいのか分からない」「見積もりの見方が分からない」といったご相談だけでも構いません。他店の見積もりについてのご質問でも大丈夫です。
お気軽にLINEでお声がけください。

