雪が積もるのはまだ先なのに、朝の交差点でヒヤッとした。札幌で車に乗っていると、11月に一度はそんな経験がありますよね。
この記事では、気象庁の平年値と札幌市のデータをもとに、札幌で路面凍結に気をつけたい時期をまとめました。あわせて、凍りやすい場所と時間帯、凍った道を走るときの注意点もお伝えします。
① 結論:11月に入ったら朝晩の凍結に備える。12月からは「ほぼ毎日凍る」と考える
先に結論です。
- 札幌で最低気温が0℃を下回る日(冬日)は、平年で11月に9.7日、12月に27.6日あります
- つまり、11月は「凍る朝が出てくる月」、12月は「ほぼ毎朝凍る月」です
- 気温がプラスの日でも、路面は凍ることがあります。天気予報の気温だけで安心しないでください(④で説明します)
⚠️ これは平年(30年間の平均)をもとにした目安です。年によって早まることも遅れることもあります。
➡️ まだ冬タイヤに替えていない方は、こちらもあわせてご覧ください。

② 月ごとに見る、札幌の「凍る日」
気象庁が公表している札幌の平年値(1991〜2020年の30年間)です。

| 月 | 最低気温の平均 | 冬日の日数 (最低気温0℃未満) | 真冬日の日数 (最高気温0℃未満) |
|---|---|---|---|
| 10月 | 8.0℃ | 0.0日 | 0.0日 |
| 11月 | 1.6℃ | 9.7日 | 0.9日 |
| 12月 | −4.0℃ | 27.6日 | 9.5日 |
| 1月 | −6.4℃ | 30.6日 | 16.7日 |
| 2月 | −6.2℃ | 27.4日 | 13.3日 |
| 3月 | −2.4℃ | 23.3日 | 3.2日 |
| 4月 | 3.4℃ | 3.2日 | 0.0日 |
11月は、1か月のあいだに最低気温がぐっと下がります。
| 日付 | 平年の最低気温 |
|---|---|
| 11月1日 | 4.9℃ |
| 11月10日 | 2.8℃ |
| 11月20日 | 0.5℃ |
| 11月23日 | 0.0℃ |
| 11月30日 | −1.3℃ |
- 平年の最低気温が0℃まで下がるのは11月23日ごろです
- 積雪の初日(雪が1cm以上積もった最初の日)の平年日は11月12日です
- ただし平年値は「平均」です。2025年は11月8日に初めて雪が積もり、同じ日に今季初の冬日(−2.1℃)になりました
③ 歩く人の転倒も、12月に一気に増える
札幌市消防局は、雪道で転んで救急車で運ばれた人の数を毎年まとめています。
| 月 | 2024〜25年の冬 | 2025〜26年の冬 |
|---|---|---|
| 11月 | 56人 | 43人 |
| 12月 | 515人 | 868人 |
| 1月 | 423人 | 472人 |
| 2月 | 617人 | 601人 |
| 3月 | 258人 | 80人 |
| 合計 | 1,869人 | 2,064人 |
これは車の事故ではなく、歩いていて転んだ方の数です。それでも、道路がつるつるになる時期の目安になります。
- 11月は40〜50人台なのに、12月は500〜800人台に増えています(2冬とも同じ傾向)
- 2月もほぼ同じくらい多い月です
- 時間帯は午前7時から正午ごろに多い傾向があるそうです
➡️ 車も同じで、「11月は油断しやすい、12月からは本番」と考えておくと安心です。
④ 気温がプラスでも凍るのはなぜ?
天気予報の気温が0℃より上でも、路面が凍っていることがあります。
- 気温と路面の温度は同じではありません。よく晴れた夜から朝にかけては、放射冷却で地面の熱が空へ逃げ、路面が冷えやすくなります
- 昼間に溶けた雪や雨の水が、夕方から夜に冷えて再び凍ることがあります。JAFも「昼間は濡れているだけの路面も、夜には凍結路面となっていることもあります」と注意を呼びかけています
- 交通事故鑑定人による解説(JAF Mate)では、外気温がプラス3℃以下になると、状況によって路面が凍ることがあるとされています
⚠️「予報の最低気温が2〜3℃だから大丈夫」とは限りません。特に晴れた朝と、雨や雪どけのあとの夜は気をつけてください。
⑤ 凍りやすい場所と時間帯
凍りやすい場所

| 場所 | 凍りやすい理由 |
|---|---|
| 橋の上・陸橋 | 地面からの熱が伝わりにくく、風通しがよいので冷えやすい |
| トンネルの出入り口 | 外より風が強く冷えやすい。中から出た瞬間に凍った路面、ということも |
| 交差点(停止線の付近) | 車が止まる・発進するたびに雪がタイヤで磨かれてつるつるになる |
| 日陰のカーブ・坂道 | 日が当たらず、一度凍ると溶けるまで時間がかかる |
JAFは、風通しのよい橋の上や陸橋、トンネルの出入り口付近を「もっとも危険」な場所として挙げています。
凍りやすい時間帯
- 朝早い時間(日が当たる前): 夜のあいだに冷えた路面が、いちばん凍っている時間です
- 夕方から夜: 昼間に溶けた水が、気温が下がって再び凍り始める時間です
➡️ 通勤で橋を渡る方、朝早く出る方は、11月のうちから意識しておきましょう。
⑥ 知っておきたい「つるつる路面」の種類
圧雪ツルツル路面
踏み固められた雪が、タイヤで磨かれてつるつるになった路面です。JAFによると交差点付近に多く、凍結路面と同じくらい滑りやすくなります。
凍結路面(アイスバーン)
一度溶けた雪が、再び凍った路面です。日が当たって表面に水が浮くと、さらに滑りやすくなります。
ブラックアイスバーン

道路の水分が、薄い氷の膜になって凍りついた路面です。
- 見た目は「黒く濡れたアスファルト」のようで、凍っていると気づきにくいのが怖いところです
- 早朝や夕方、昼間に溶けた雪が再び凍るときにできやすいとされています
⚠️「濡れているだけに見える路面」こそ、凍っているかもしれないと考えてください。
⑦ 凍った道を走るときに気をつけること
1.「急」のつく操作をしない
急発進・急ブレーキ・急ハンドルは、凍った道でいちばん滑りやすい操作です。JAFも「路面の凍結状態を見た目で判断するのではなく、速度を落として「急」のつく動作を控えましょう」と呼びかけています。
2. 車間距離をいつもより長くとる
凍った道では、止まるまでの距離がぐっと長くなります。JAF Mateの解説では、乾いた路面のときの2倍以上の車間距離がすすめられています。
3. 下り坂はエンジンブレーキを使う
フットブレーキだけに頼らず、低いギアでエンジンブレーキを使いながら、ゆっくり下りましょう。
4. 出かける前に天気と路面の情報を見る
- 前の晩に雨や雪どけがあった朝は、特に注意
- 札幌市の「つるつる予報」(ウインターライフ推進協議会)は、翌朝の歩道の滑りやすさを3段階で知らせてくれます。歩道向けの予報ですが、その朝の冷え込みの目安として見ておくと役立ちます
➡️ 「いつもの道だから」と思わず、11月の最初の数回は特にゆっくり走りましょう。
⑧ いつまで続く? 3月も油断しない
路面凍結は、真冬だけの話ではありません。
- 3月も、冬日は平年で23.3日あります。日中は気温が上がって雪が溶け、夜に再び凍ることが増えます
- 4月にも、冬日は平年で3.2日あります
➡️ 春のタイヤ交換の時期は、こちらで解説しています。

よくある質問
Q. 雪が積もっていない日なら、夏タイヤでも大丈夫?
大丈夫とは言えません。④で書いたとおり、雪がなくても路面は凍ることがあります。夏タイヤは、気温が下がるとゴムが硬くなりやすく、冷えた路面では滑りやすくなります。
冬タイヤへの交換時期は、こちらの記事をご覧ください。

Q. 4WDなら、凍った道でも安心?
4WDだからといって、2WDより短い距離で止まれるわけではありません。
4WDは発進や登り坂では有利ですが、止まるときは2WDと同じように滑ります。車間距離やスピードは、2WDと同じように気をつけてください。
これから札幌で車を探す方へ
札幌で乗る車は、「冬の道でどう使うか」まで考えて選ぶと安心です。
- 4WDにするか2WDにするか(家の前の坂・通勤の道・駐車場の雪)
- 冬タイヤが付いているかどうか(付いていない場合は、タイヤ代と組み替えの工賃も含めて総額を比べる)
- 下回りのサビ(冬の道にまかれる凍結防止剤の影響を受けやすい部分です)
カーショップおむすびでは、ご希望の条件に合う1台をお探しする「車探し代行」も行っています。「冬に強い車を、この予算で」といったご相談もお気軽にどうぞ。
まとめ
- 札幌の冬日(最低気温0℃未満)は、平年で11月に9.7日、12月に27.6日(気象庁・1991〜2020年の平年値)
- 11月は「凍る朝が出てくる月」、12月からは「ほぼ毎朝凍る月」
- 雪道で転ぶ人も、12月に一気に増える(札幌市消防局)
- 気温がプラスでも路面は凍ることがある。晴れた朝と、雨や雪どけのあとの夜は特に注意
- 橋の上・トンネルの出入り口・交差点・日陰のカーブは凍りやすい
- 「急」のつく操作をしない・車間距離を長く・下り坂はエンジンブレーキ
- 3月も冬日は23.3日。春先の再凍結にも気をつける
冬の道のことも、車のことも、気になることがあればお気軽にご相談ください。
参考にした資料
- 気象庁「過去の気象データ検索」札幌 平年値(月ごとの値・1991〜2020年)
- 気象庁「過去の気象データ検索」札幌 平年値(11月の日ごとの値)
- 札幌市消防局「雪道の自己転倒」救急搬送(令和6年度・令和7年度の搬送概要)
- JAF「知っておきたい雪道・凍結路の危険ポイントはどこですか?」
- JAF「雪道では4WD車のほうが安心?」
- JAF大阪支部「急激な気温低下による路面凍結に要注意」
- JAF Mate Online「冬の運転前に必見! ブラックアイスバーンから身を守る対策」
- 日本気象協会 tenki.jp「路面の凍結に注意」(2023年12月1日)
- ウェザーニュース「札幌で今季初積雪 平年より4日早い」(2025年11月8日)

